320 俳句で使われる「しかな」とはなに?



俳句で使われる「しかな」とはどういう意味なのでしょうか?



■ 「しかな」の意味

しか‐な 《形動》 (「しがな」とも)
① ことば、方法などに窮するさま
② 貧窮するさま
③ 自己の動作に関する願望を表わす。…したいものだ。…したいなあ。




■ 「しかな」が使われる場面とは?

俳句では

ありしかな
なりしかな
ゆきしかな
をりしかな

などの形で使われています


夢醒めて 冬日の藁(わら)で ありしかな
がたと榾(ほた) 崩れて夕べ なりしかな
七夕や 牛馬流れて ゆきしかな





■ 「しかな」の仕組み

「しかな」は、終助詞「しか」に感動の終助詞「な」の付いたものです


しか(終助詞)
…たいものだ。…たいなあ。


(感動の終助詞)
(詠嘆)…なあ。…のだなあ。