文語に「出る(でる)」は無い?

 
 
文語に「出る(でる)」という言葉はありません
「出る(でる)」は口語です
文語にあるのは「出づ(いづ)」か「出(づ)」です
 
「出づ(いづ)」「出(づ)」「出る(でる)」の関係は次の通りです
 

文語

出づ(いづ)

ダ下二 (で/で/づ/づる/づれ/でよ)

  ↓

  ↓※出づ(いづ)の語頭の母音「い」が脱落した形

  ↓

出(づ)

ダ下二 (で/で/づ/づる/づれ/でよ)

  ↓

  ↓※出(づ)が下一段活用化した形

  ↓

口語

出る(でる)

ダ下一 (で/で/でる/でる/でれ/でろ・でよ)

 

 
 
文語で俳句作りをしている場合は注意しましょう
 
 
 
 
 
 
 

季語の「秋色」ってどんな色?

 
季語の中には「秋色」という言葉がありますが、これは特定の色を指したものではありません
秋の景色や気配という意味で、「それらしい様子」ということです
 
「顔色をうかがう」と言うときにも「色」を使います
感情の動きが顔に現れた様子を指す言葉ですが、これと同じです
 
 
俳句を鑑賞するとき、俳句を作るときに覚えておきましょう
 
 
 
 
 
 

「咲かぬ」と「咲きぬ」は違う?

 
 
俳句の中では「咲かぬ」「咲きぬ」といった言葉が、頻繁に出てきます
それぞれの意味は違います
 

 

意味

構造

咲かぬ

咲かない

 

「咲く」の未然形「咲か」

      +

打消しの「ず」の連体形「ぬ」

咲きぬ

咲いた

「咲く」の連用形「咲き」

      +

完了の「ぬ」

 
見分け方ですが
「咲かぬ(咲かない)」は、「咲かぬ花」「咲かぬ薔薇」のように、「ぬ」の後に名詞が来ることが多いです
「咲きぬ(咲いた)」は、「花が咲きぬ。」「薔薇が咲きぬ。」のように、文の最後で使われることが多いです
 
 
俳句を鑑賞するときの読み間違い
俳句を作るときの誤用に気を付けましょう
 
 
 
 
 
 
 
 
 

俳句は「出(い)づ」と「出(い)ず」のどっちらを使う?

 

 

「出(い)づ」と「出(い)ず」の、2つの表記がありますが

文語で俳句を作るときは「出(い)づ」を使います

 

「出(い)ず」は、歴史的仮名遣いの「出(い)づ」を、現代仮名遣いに従って表記したものです

 

歴史的仮名遣いの「出(い)づ」を、無理やり現代仮名遣いで「出(い)ず」と表記すると

いろいろな問題が生じてきますので、止めたほうがよいでしょう

 

文語・歴史的仮名遣いで俳句を作るときは「出(い)づ」を使います

 

 

 

 

 

 

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