305 俳句では、状況説明をしないこと



俳句では、状況を時系列で説明することはやめた方が良いでしょう
例えば次のような句はよく見かけます


引っ越して空き家となる家の梅

状況を正確に読んでいるのは分かるのですが
これでは状況を単に説明しているだけとなっています
説明をするのでしたら、なにも俳句でする必要はありません
長い文章を使った方が、読者も「なるほど」と感心します


俳句では、淋しそうにしている梅そのものの状況を詠みましょう
主をなくした「淋しい梅」を詠むことで
読者の心には響いてきます


空き家や寄る人もなき梅一樹