281 思い切って省略しましょう




俳句は十七音しかないため、説明はできません
説明ができない故に、それを逆手にとって、説明をすべて省略します

思い切った省略は逆に、読み手の想像を刺激して
大きな世界を想像させたり、鮮やかに光景を浮かび上がることができます


いつも手が濡れて女の木の芽時    


この俳句には、どういった「女」なのか、「女」がどうしたのか
場所はどこなのか、作者はどう感じたのか、などいっさい書かれていません

しかし、くわしい説明をされるよりも
このように、省略された俳句の方が、読み手にとっては
さまざまなイメージが広げられるのではないでしょうか

これが俳句の楽しさ、面白さの一つです


一度句を作ってみたら、見直しの過程で言葉を省略してみましょう
省略することで、逆に大きな景が広がることがあります

そのような俳句を作ることができれば、きっと周りからも良い評価を受けるでしょう