005 歳時記(さいじき)ってなに?


俳句で使われる歳時記(さいじき)という本は
簡単にいうと「季語(きご)」を一覧にした本です

そもそも季語(きご)ってなに?という人は、こちらの記事をお読みください >>>


俳句を作るときには、一句の中に1つの季語を入れるという約束があります
ですから、多くの人が
「今の時期にはどのような季語があるかな?」
「どの季語で俳句を作ろうかな?」
と歳時記をめくって確認をします


歳時記の中では季節や事物の分類がされていて
それぞれに季語が収録されています
具体的に言うと、季節は「春」「夏」「秋」「冬」「新年」に分かれています
それぞれの季節は(各歳時記によって違いますが)おおむね
「時候」「天文」「地理」「生活」「行事」「動物」「植物」に分かれています
そして、それぞれに関連する季語が収められています
このおかげで、目的の季語を簡単に探すことができるようになっています












例えば、春の植物で俳句を作りたければ
「春」の中の「植物」の分類をあたれば
「桜」「辛夷(こぶし)」「藤」など、さまざまな春の植物の季語を探すことができます


春の動物で俳句を作りたければ
「春」の中の「動物」の分類をあたれば
「蛙」「子猫」「燕」など、さまざまな春の動物の季語を探すことができます





季語のページをめくると、どの歳時記も次の3段階で表示されています
(ここでは、表示されている薔薇(バラ)で話を進めます)
①薔薇と、薔薇の様々な呼び方 (赤枠)
②薔薇の説明 (黄枠)
③薔薇を使った俳句 (黒枠)











①薔薇と、薔薇の様々な呼び方
薔薇で俳句を作ろうと思って、薔薇のページへ行くと、写真のように薔薇の別の呼び方が書かれています
これは、実際に俳句を作るときに役立ちます
俳句は五・七・五で作らなくてはならないため、薔薇の2文字では音数が合わなくなるときがあります
そのときに、別の呼び方があると、希望する音数の言葉が見つかる可能性が高まるのです


②薔薇の説明
それぞれの季語には、季語の説明が書かれています
その季語の視覚的な特徴であったり、名前の背景などが書かれていることもあります
詳しく季語の意味を理解することで、俳句作りの着想を得ることもあります


③薔薇を使った俳句
薔薇でいざ俳句を作ろうと思っても、どのように作ればよいのか最初は悩むものです
しかし歳時記には、先輩方が作った薔薇の俳句が掲載されています
これらの句を参考にしながら、俳句を作ることができます




歳時記の構造と、季語のページの内容、少しは分かりましたでしょうか
俳句をやるやらないに関係なく、四季の様々な事物が載っているので
単純に、読み物としても楽しめるはずです
私も中学の時、俳句はまったく分かりませんでしたが、季語と季語の説明の部分を読んでいました
ぜひ、読んでみてください




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