581 読者に思い出してもらう俳句を作ろう

俳句は風景や情景を読者に伝えるのではなく、読者に思い出してもらった方が上手くいきます

その時の風景や情景を読者が思い出すことで、読者自身がその時に感じた、寂しさや嬉しさを再び思い出し、感動をするからです

 

読者が鑑賞して頭に思い描くことができるものは、必然的に過去の経験だけになるので、多くの人が経験をしているであろうことを詠むことが、多くの読者の共感につながる俳句作りに通じます

誰も経験をしたことのないような出来事を詠んでも、それを思い出せる人はいません

思い出せなければ、共感も得られません

 

 

俳句を始めたばかりのころは、どのようなものでも詠んでみたくなるもの

特に、今までに見たこともない珍しい材料があると、それを詠みたくなってしまうのが普通です

 

いろいろな材料を詠んで、作句技術を高めることは大切だし必要なのですが

珍しい材料は、共感が得られにくい、ということを頭の片隅に入れておいた方が良いと思います

読者の立場になったときに、ぱっと景色が思い浮かぶだろうか、と一度自分に問いかけると良いと思います