340 小学生の俳句鑑賞文のコツ



子供の宿題の中には、俳句の鑑賞文が出されることがあります
子供から、「どうやって書けばいいの?」と尋ねられた親御さんは悩んでしまうようですが
俳句の鑑賞分は、コツさえつかめれば、簡単に書くことができます

ここでは、鑑賞分を書くための方法を紹介します


鑑賞文を書くためには、まず俳句を読むのですが
俳句を読んだ後に、いきなり「自分の思ったことを書きなさい」と言っても
ほとんどの子供が書けないと思います
「自分の思ったことを書きなさい(もしくは、言いなさい)」というのは
俳句に慣れてきた人でも答えるのが難しいものです


俳句を感想を促す時は、まず「どう思う?」と問いかけましょう

「この俳句は、どう思う?」
「この俳句で、どのように感じた?」
というような、問いかけの質問をした方が、子供たちは答えやすいでしょう


作品の中で感じたこと、見つけたこと、疑問など、なんでもいいので聞いてみましょう
「寂しそう」
「楽しそう」
など、いろいろな答えが返ってくると思います
ただ、このような返答はあまりに漠然としていますので、まだ鑑賞文にはなりません


「寂しそう」
「楽しそう」
から、さらにもう一歩
子供たちが、作品に対してどのような解釈を持ったのか、深くさぐりましょう
その一つの方法として
「どこからそう思ったの?」という問いかけが有効な時があります

「なぜそう思ったの?」ではなく「どこからそう思ったの?」
と問いかけます
そうすると、子供たちは自分がそう思った根拠を作品の中に探し出します

「作品の中のこの部分からそう思った」
というように答え始めるはずです

このように
俳句を鑑賞するときは、漠然とした感想から、もう少し踏み込んだ感想が出るように
大人がサポートして聞いてあげましょう
こうすることで、子供たち自身も、具体的に自分の感情を動かした理由を知ることになります


俳句の鑑賞文は難しいと言われますが、これは俳句の感想を
「寂しそう」
「楽しそう」
といった、漠然とした表現までしか考えられていないからです
これでは、それ以上何を書いてよいのか分かりません


寂しそうと思ったのは、どこからそう思ったのか?
楽しそうと感じたのは、どこからそう感じたのか?
の答えまで出せば、それがそのまま感想文になるのです