253 説明句を直す(語順を直す)



説明句を直す、ひとつの方法です

例えば次の句
「蕎麦待ちの列は蜥蜴に乱れたる」

これでは、何が(蕎麦待ちが)どうして(蜥蜴が現れて)どうなった(乱れた)
という説明句となってしまいます

「何が、どうして、どうなった」という言葉の順番が、説明的な印象を与えてしまいますので
この順番を直すとよいでしょう
方法としては「どうして」を除去して
「何が、どうなった」というように繋げます

上の句で言うと「蕎麦待ちの列(何が)が乱れる(どうなった)」というブロックにしてしまいます

そして、蜥蜴は別の所に置きます


「蕎麦待ちの列が乱れる」というブロックと、「蜥蜴」を
5・7・5
の文字数に収めるわけですから、必然的に次のような流れになるはずです

   5・7       /  5
「蕎麦待ちの列が乱れる」 / 「蜥蜴」

もしくは

  5  /     7・5
「蜥蜴」 / 「蕎麦待ちの列が乱れる」

でまとめると良い、ということです


具体的にやってみると、次のようになります
「蕎麦待ちの列乱れるや/蜥蜴出づ」
「土蜥蜴/蕎麦待ちの列乱れけり」



何が(蕎麦待ちが)どうなった(乱れた)
という部分が協調され
「何が、どうして、どうなった」という説明的な表現が、解消できます


「何が、どうして、どうなった」という句を作ってしまった場合
今のような方法で、直すことができますので、参考になさってください