俳句を作っていて、どうしても説明句になってしまう
説明句を直す方法が分からない、という人のために
説明句(ここでは、何が・どうして・どうなった、という形の説明句)の直し方を紹介します
説明句の多くで「何が・どうして・どうなった」という形はよく見かけます
特に、初心者の方によくみられる作り方です
例えば
「秋桜が(何が)・風に流され(どうして)・揺れている(どうなった)」
というように作ってしまいます
これでは、単なる秋桜の報告であって、その風景を見た全ての人が、同じことを言うことができます
俳句(詩)ではまったくありません
このような作り方をしてしまった時の直し方ですが
まずは、バッサリと「どうして」の部分を捨ててしまいます
極論を言うと、俳句では「どうして」は必要ありません
「どうして」という言葉を入れてしまうから説明句になってしまうのです
「どうして」の部分を捨てると、「何が・どうした」だけとなります
つまり「秋桜が揺れていた」だけで十分ということです
これだけでどうするの?
俳句になってないじゃないか?
と思われる方もいると思います
確かにこれでは言葉が足りないので、言葉を追加します
ただ、ここに追加する言葉は「どうして」ではありません
”具体的にどう揺れたのか”
を追加するのです
ばらばらに揺れている
色を乱して揺れている
横倒しになって揺れている
何でも良いのですが、その時あなたが見て感動したことを具体的に詠みます
そうすれば、説明句ではなくなります
例句
「秋桜色乱しつつ揺れにけり」
■ 「どうして」を入れたい場合
もし、「風が吹いた(どうして)」を入れたいとします
例えば、その風が人間も立っていられないような強風で
その風に吹き倒されているのを見て感動したというのなら
「風が吹いた(どうして)」を入れなければいけません
その時は「どうして」と「何が・どうなった」を分けた方が良いでしょう
強風(どうして)/コスモスが揺れた(何が・どうなった)
例句
「烈風や/コスモス揺らぎ倒れけり」
上の句は「烈風や」というように。切字の「や」で文章を分けています
例えば、これが
「烈風にコスモス揺らぎ倒れけり」
としてしまうと
助詞の「に」によって、「どうして」と「何が・どうなった」がくっついてしまい
結局は「何が・どうして・どうなった」という形になってしまうので注意しましょう


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