2019年11月26日火曜日

225 小学校低学年で、俳句を勧める理由



■一般教材を越えた自然の理解

小学校低学年では、たとえば花の定義を、国語や理科の教材を通して学ぶことができるのですが
ただ、定義はあくまで定義であって、花と他の物と区別する条件を知るだけです
自然と触れ合うというのとは、別物の学習となります

俳句は自然を詠む詩です
花の定義を理解した子供と一緒に、夏に咲く花が詠われた俳句を鑑賞してみましょう
夏の花だけでも、実に様々な種類があることを子供は知るはずです
一緒にその花を見に行けば、美しい花の色彩に、子供は感動するはずです

俳句を一つのきっかけとして、自然に触れ合う機会が増えれば
子供の豊かな感受性と自己表現能力を育てることにつながるでしょう






■語学能力の向上

俳句は極端に文字の少ない詩です
いくつかの俳句を鑑賞するだけでも、同じ音の単語を頻繁に目にします
例えば「くる」が、来る、繰る、刳る、など

俳句を鑑賞していく中で子供は、同じ音でも意味に違いがあることを認識していくはずです
このことは子供のことばを使う能力を大きく発達させることにつながります






■話し言葉から、書き言葉への移行

幼少期では話し言葉が中心であったものが、少年期からは書き言葉という、まったく別の言語習得を始めることになります
その際、「話し言葉」と「書き言葉」の違いを理解させるために俳句は有用な学習道具になります

例えば、小説などでは一ページの中でも話し言葉と書き言葉がごちゃ混ぜに記述されているため
どこからが「話し言葉」で、どこからが「書き言葉」なのか、子供も戸惑ってしまいますが
俳句の場合は、話し言葉と書き言葉がごちゃ混ぜに記述されていることは絶対にありません
話し言葉の句は、句の最後まで話し言葉ですし
書き言葉の句は、句の最後まで書き言葉で記述されています
ですから、両方の句を比較することで「話し言葉」と「書き言葉」の違いを教えやすい、とも言えるのです





■語彙量の増加

幼少期までは、周辺環境から直接体験した言葉しか使うことができませんが
小学校へ入学して、さまざまな教科の学習が始まると、いままで以上の語彙力を要求されることになります
俳句の鑑賞は、教材を越えた更なる語彙の習得に大きく貢献するはずです

例えば、単なる「月」でも
朧月(おぼろづき)、淡月(たんげつ)、寒月(かんげつ)など、様々な単語があり
それぞれに異なったイメージがあることを、俳句を通して学ぶことができるでしょう

それらの知識は、一般教材で習うよりも高度で豊かな表現方法として、子供の身に付くに違いありません







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