013 季語を2つ以上使うのはいけないこと?

季語が2つ以上ある句を、季重なり(きがさなり)と言います


季重なりが良いと思うか、悪いと思うかは、人それぞれです
わたしは季語が2つ入っていても、3つ入っていても良いと思っています
作った句には複数の季語が必要なのでしたら、絶対に入れるべきです


ただ、季語が複数あると、季重なり部分で失敗する確率は高まるので
その部分だけは、注意しましょう

失敗で多いのは、季語の内容が重複してしまうことです


寒い日の 晩は一人で 牡丹鍋


「寒い」と「牡丹鍋」が冬の季語です
通常、寒い季節だから鍋をします
つまり鍋の中には「寒い」という状況も含まれています
それをわざわざ言うことは、言葉を重複しているようなものです

から落馬した」というような、直接的な重複ではないため、知らず知らずのうちに使ってしまいます
気を付けたいポイントです


季重なりで、季語を3つ入れて失敗するケースもあります
わずか17音の中に、季語が3つ「ボン・ボン・ボン」と入れると、多くの場合
単に季語(単語)が並んでいるだけとなってしまいます
そうなると、その句は何を言っているのか、さっぱり分からなくなってしまいます


しかし中には、季語を3つ入れた有名な句もあります
次の句は季重なりの有名な句です


目に青葉 山ほととぎす 初鰹


季語が3つ
というより、名詞が5つで、助詞がわずか「に」だけです
この材料で俳句に仕立てるのですから、すごいと言うより他ありません


俳句は自由です
季語が2つでも3つでも、それ以上でも構いません
上記の失敗しやすい点に注意しながら、色々な季語の組み合わせを試してみてください
思いもよらない、面白い俳句ができるかもしれません






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