文法の間違い、俳句に多い「べし」

俳句でみられる「べし」の誤用について、説明します
例えば、次の句

風止まば手の草笛は捨つるべし

風が止んだなら、草笛は捨てるのがよい
ということを言っているのですが
「べし」は終止形の動詞につく言葉ですので「捨つべし」でなくてはいけません
「捨つる(連体形)」+「べし」はありません

このような誤用は
「生くるべし」「越ゆるべし」「忘るるべし」
など、多くの言葉で見かけます
どれも連体形につなげていますが、連体形はラ変動詞にしか繋がりません

五・七・五の五音に引きずられて、そのような言葉を使ってしまっているのでしょうが
気を付けたいところです