511 3音の季語は、ここに置くと作りやすい


 

3音の季語を置く場所

まとめ

3音の季語の紹介

ほかの音数の季語の置く場所(記事リンク)

音数から季語をさがせる本

 



■3音の季語を置く場所

 季語はそれぞれの音数ごとに、置きやすい場所がある

その場所をあらかじめ知っておくと、俳句を作る過程がずいぶん楽になる

 

 

3音の季語を使う場合は

    3音の季語を、5音の名詞にして、上五・下五に置く

② 「けり」「かな」などの切字を付けて、下五に置く

と作りやすい

 

 

 

具体的にはこんな感じ

 

① 3音の季語を、5音の名詞にして、上五・下五に置く

 

3音の季語(青田)を、5音の名詞に変えた例句

 

畦の影 たしかなりけり 大青田

土間ぬけて 遠山へ去る 青田

 

 

 

例句は、両方とも季語を下五に置かれている

下五に置くと、「名詞止め」といって、句に重厚感が増す

〇〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 青田風 (名詞止め)

 

もちろん上五に置いても良い

上五に置くと、句はすっきりする

青田風 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

 

 

 

3音より5音を作ってからの方が、詠みやすくなる理由はいくつかある

「青田」しか決まっていない状態で句を詠もうとすると、内容が絞れずに、何を詠んでいいのか分からくなるが

「青田」よりも焦点の狭まった「青田風」「青田道」「青田波」となっていれば、詠む内容も絞られて、自ずと作りやすくなる

× 青田〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

   青田風 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

 

 

 

「青田」から作ろうとすると、残り14音の穴埋めをしながら、さらに五七五のリズムを考えなければいけない

青田〇〇  〇〇〇〇〇〇〇  〇〇〇〇〇

      ↑         ↑

  この2カ所のリズムも考えなくてはいけない

 

 

もし「青田風」と言うように、5音が決まっていれば、穴埋めは12音ですむし、リズムも1カ所を意識すればいいだけとなる

青田風 / 〇〇〇〇〇〇〇  〇〇〇〇〇

               ↑

  上五は決まってしまったので、後ろのリズムを考えるだけですむ

 

 

そのような理由もあり、作りやすくなる

 

 

 

 

 

 

 

 

② 「けり」「かな」などの切字を付けて、下五に置く

 

「3音の季語」+「けり・かな」は、俳句で頻繁に使われるテクニック

 

例句にはこのようなものがある

 

竹藪に はさまれている 青田かな

ふかざけの くせまたつきし かな

欲得も 顔の間も 凍りけり

 

 

 

 

 

上五から中七の12音を一気に詠んで、最後に「3音の季語+かな・けり」で終わると、それだけで俳句らしさが高まる作品になる

○○○○○ / ○○○○○○○ / 青田かな 

○○○○○ / ○○○○○○○ / 凍りけり 

 

 

こちらも、これで5音が決まったので、残りの12音を埋めるだけで良くなった

 

 

リズムも、1カ所を意識するだけでいい

 

○○○○○  ○○○○○○○ / 青田かな 

      ↑

  ここのリズムを意識するだけですむ

 

 

初心者は、俳句を作る時に、作り方が分からないから、いきなり完成形を目指してしまう

しかし、句を完成させるためには、「季語を置く場所」「五七五のリズム」「十七音の文字数」「詠む内容」など色々なことを考えなくてはいけない

それらを全て考えながら、いきなり完成形を作ることは、難しいと思った方がいい

俳句経験者だってそんなのは大変だ

 

 

経験者の場合は

無意識の中で、今説明したことをやってしまっているのだ

3音の季語を使う場合は

5音の名詞にして、上五・下五に置いたり

「けり」「かな」をつけて、下五に置いてしまっているのだ

 

 

それによって、もう

「季語を置く場所」は考えなくていいし

「五七五のリズム」を意識する場所は、2カ所から1カ所に減る

「17音の文」ではなく、「12音の文」を考えるだけでよい

だから、作りやすいのだ

 

 

 

■まとめ

3音の季語を使う場合は

    3音の季語を、5音の名詞にして、上五・下五に置く

② 「けり」「かな」などの切字を付けて、下五に置く

そうするだけで、俳句は圧倒的に作りやすいのだ

 

 

 

■3音の季語の紹介

3音の季語の一覧を載せたので、その季語で俳句を作ってみましょう

 

 ↓クリックすると表示されます         

3音

石蓴(あおさ)、朝寝(あさね)、浅蜊(あさり)、薊(あざみ)、五加木(うこぎ)、雨水(うすい)、梅見(うめみ)、朧(おぼろ)、蚕(かいこ)、蛙(かえる)、搗布(かじめ)、霞(かすみ)、細螺(きさご)、紫雲英(げんげ)、黄砂(こうさ)、蚕飼(こがい)、穀雨(こくう)、木の芽(このめ)、辛夷(こぶし)、桜(さくら)、栄螺(さざえ)、挿木(さしき)、さより(さより)、鰆(さわら)、残花(ざんか)、四月(しがつ)、蜆(しじみ)、酸葉(すいば)、杉菜(すぎな)、巣箱(すばこ)、菫(すみれ)、田打(たうち)、田螺(たにし)、遅日(ちじつ)、接木(つぎき)、土筆(つくし)、躑躅(つつじ)、椿(つばき)、茅花(つばな)、燕(つばめ)、雪崩(なだれ)、菜飯(なめし)、二月(にがつ)、鰊(にしん)、根分(ねわけ)、長閑(のどか)、野蒜(のびる)、野焼く(のやく)、はこべ(はこべ)、斑雪(はだれ)、花見(はなみ)、春田(はるた)、彼岸(ひがん)、鹿尾菜(ひじき)、干鱈(ひだら)、ひとで(ひとで)、日永(ひなが)、雲雀(ひばり)、遍路(へんろ)、水菜(みずな)、目刺(めざし)、海雲(もずく)、諸子(もろこ)、焼野(やけの)、柳(やなぎ)、弥生(やよい)、雪間(ゆきま)、余寒(よかん)、嫁菜(よめな)、蓬(よもぎ)、落花(らっか)、若布(わかめ)、嫩芽(わかめ)、山葵(わさび)、蕨(わらび)、甘茶(あまちゃ)、虚子忌(きょしき)、修二会(しゅにえ)、松露(しょうろ)、受験(じゅけん)、製茶(せいちゃ)、遅春(ちしゅん)、茶摘(ちゃつみ)、春社(しゅんしゃ)、柳絮(りゅうじょ)

3音

葵(あおい)、青田(あおた)、青野(あおの)、青葉(あおば)、藜(あかざ)、汗疹(あせも)、暑し(あつし)、穴子(あなご)、網戸(あみど)、飴湯(あめゆ)、あやめ(あやめ)、洗膾(あらひ)、荒布(あらめ)、袷(あわせ)、鮑(あわび)、安居(あんご)、杏(あんず)、藺刈(いかり)、泉(いずみ)、苺(いちご)、ゐもり(いもり)、岩魚(いわな)、植田(うえだ)、鵜飼(うかい)、浮巣(うきす)、団扇(うちわ)、卯月(うづき)、鰻(うなぎ)、卯波(うなみ)、扇(おうぎ)、オクラ(おくら)、泳ぎ(およぎ)、河鹿(かじか)、鰹(かつお)、岩菲(がんぴ)、胡瓜(きうり)、帰省(きせい)、水鶏(くいな)、草矢(くさや)、海月(くらげ)、競渡(けいと)、毛虫(けむし)、夏書(げがき)、五月(ごがつ)、皐月(さつき)、さつき(さつき)、早苗(さなえ)、茂り(しげり)、清水(しみず)、紫蘭(しらん)、西瓜(すいか)、すぐり(すぐり)、涼し(すずし)、納涼(すずみ)、李(すもも)、盛夏(せいか)、田植(たうえ)、端午(たんご)、ダリア(だりあ)、粽(ちまき)、出水(でみず)、蜥蜴(とかげ)、登山(とざん)、とべら(とべら)、トマト(とまと)、蜻蛉(とんぼ)、土用(どよう)、夏蚕(なつご)、夏野(なつの)、夏炉(なつろ)、鯰(なまず)、西日(にしび)、寝冷え(ねびえ)、幟(のぼり)、羽蟻(はあり)、白夜(はくや)、端居(はしい)、蓮見(はすみ)、裸(はだか)、跣足(はだし)、花火(はなび)、バナナ(ばなな)、晩夏(ばんか)、パセリ(ぱせり)、日傘(ひがさ)、日雀(ひがら)、緋鯉(ひごい)、旱(ひでり)、単衣(ひとえ)、日焼(ひやけ)、日除(ひよけ)、昼寝(ひるね)、ビール(びーる)、噴井(ふきい)、太藺(ふとい)、海蘿(ふのり)、プール(ぷーる)、穂肥(ほごえ)、蛍(ほたる)、穂絮(ほわた)、牡丹(ぼたん)、ボート(ぼーと)、真菰(まこも)、祭(まつり)、蝮(まむし)、緑(みどり)、南風(みなみ)、蚯蚓(みみず)、百足(むかで)、葎(むぐら)、眼白(めじろ)、目高(めだか)、メロン(めろん)、藻刈(もかり)、やませ(やませ)、山女(やまめ)、守宮(やもり)、浴衣(ゆかた)、葭簀(よしず)、葭戸(よしど)、夜鷹(よたか)、夜焚(よたき)、ヨット(よっと)、夜釣(よづり)、夜振(よぶり)、夜店(よみせ)、ラムネ(らむね)、立夏(りっか)、露台(ろだい)、若葉(わかば)、梅酒(うめしゅ)、キャベツ(きゃべつ)、キャンプ(きゃんぷ)、金魚(きんぎょ)、極暑(ごくしょ)、白菖(しょうぶ)、新樹(しんじゅ)、新茶(しんちゃ)、上布(じょうふ)、大暑(たいしょ)、泥鰌(どじょう)、薄暑(はくしょ)、氷菓(ひょうか)、風炉茶(ふろちゃ)、芒種(ぼうしゅ)、麦茶(むぎちゃ)、緑夜(りょくや)、溽暑(じょくしょ)

3音

秋蚕(あきご)、通草(あけび)、小豆(あずき)、竃馬(いとど)、蝗(いなご)、佞武多(いぶた)、佞(いぶた)、鰯(いわし)、雨月(うげつ)、鶉(うづら)、浮塵子(うんか)、苧殻(おがら)、晩稲(おくて)、落穂(おちぼ)、囮(おとり)、踊(おどり)、案山子(かがし)、懸巣(かけす)、鰍(かじか)、門火(かどび)、鹿火屋(かびや)、刈田(かりた)、カンナ(かんな)、寒露(かんろ)、砧(きぬた)、茸(きのこ)、九月(くがつ)、胡桃(くるみ)、柑子(こうじ)、木の実(このみ)、ささげ(ささげ)、秋刀魚(さんま)、石榴(ざくろ)、紫苑(しおん)、子規忌(しきき)、占地(しめじ)、芒(すすき)、鱸(すずき)、酸橘(すだち)、相撲(すもう)、芋茎(ずいき)、施餓鬼(せがき)、添水(そうづ)、大豆(だいず)、月見(つきみ)、鶫(つぐみ)、照葉(てりは)、冬瓜(とうが)、中稲(なかて)、鳴子(なるこ)、根釣(ねづり)、佞武多(ねぶた)、野菊(のぎく)、野分(のわき)、白露(はくろ)、葉月(はづき)、花野(はなの)、柞(ははそ)、螇蚚(ばった)、鶲(ひたき)、穭(ひつじ)、瓢(ふくべ)、芙蓉(ふよう)、普羅忌(ふらき)、葡萄(ぶどう)、糸瓜(へちま)、零余子(むかご)、木槿(むくげ)、無月(むげつ)、紅葉(もみじ)、夜学(やがく)、柚味噌(ゆみそ)、夜寒(よさむ)、夜長(よなが)、夜なべ(よなべ)、林檎(りんご)、檸檬(れもん)、南瓜(かぼちゃ)、桔梗(ききょう)、残暑(ざんしょ)、秋気(しゅうき)、秋思(しゅうし)、生姜(しょうが)、新酒(しんしゅ)、熟柿(じゅくし)、芭蕉(ばしょう)、夜食(やしょく)、良夜(りょうや)

3音

網代(あじろ)、厚司(あつし)、霰(あられ)、行火(あんか)、藺植う(いうう)、魦(いさぎ)、鼬(いたち)、亥の子(いのこ)、囲炉裏(いろり)、兎(うさぎ)、落葉(おちば)、おでん(おでん)、懐炉(かいろ)、神楽(かぐら)、蕪(かぶら)、紙子(かみこ)、枯木(かれき)、枯野(かれの)、枯葉(かれは)、寒波(かんぱ)、雁木(がんぎ)、狐(きつね)、嚔(くさめ)、鯨(くじら)、葛湯(くずゆ)、毛皮(けがわ)、氷(こおり)、凍る(こおる)、炬燵(こたつ)、木の葉(このは)、小春(こはる)、氷下魚(こまい)、寒し(さむし)、朱欒(ざぼん)、時雨(しぐれ)、霜夜(しもよ)、師走(しわす)、スキー(すきー)、酢茎(すぐき)、頭巾(ずきん)、焚火(たきび)、竹瓮(たっぺ)、炭団(たどん)、狸(たぬき)、千鳥(ちどり)、追儺(ついな)、氷柱(つらら)、冬至(とうじ)、褞袍(どてら)、海鼠(なまこ)、避寒(ひかん)、火鉢(ひばち)、衾(ふすま)、襖(ふすま)、蒲団(ふとん)、吹雪(ふぶき)、冬木(ふゆき)、冬田(ふゆた)、冬菜(ふゆな)、冬野(ふゆの)、捕鯨(ほげい)、鮪(まぐろ)、マスク(ますく)、マント(まんと)、蜜柑(みかん)、瑞穂(みずほ)、霙(みぞれ)、目貼(めばり)、毛布(もうふ)、ヤッケ(やっけ)、雪見(ゆきみ)、雪眼(ゆきめ)、湯ざめ(ゆざめ)、柚子湯(ゆずゆ)、柳葉魚(ししゃも)、障子(しょうじ)、ショール(しょーる)、ジャケツ(じゃけつ)、十夜(じゅうや)、氷湖(ひょうこ)、屏風(びょうぶ)、霧氷(むひょう)、樹氷(じゅひょう)

新年

3音

五日(いつか)、会陽(えよう)、飾(かざり)、歌留多(かるた)、今年(ことし)、雑煮(ぞうに)、手毬(てまり)、出初(でぞめ)、年木(としぎ)、薺(なづな)、七日(なぬか)、年賀(ねんが)、初卯(はつう)、初荷(はつに)、初日(はつひ)、初湯(はつゆ)、春着(はるぎ)、二日(ふつか)、三日(みっか)、睦月(むつき)、四日(よっか)、若菜(わかな)、御行(おぎょう)、賀状(がじょう)、御慶(ぎょけい)、淑気(しゅくき)、朝賀(ちょうが)、年酒(ねんしゅ)、礼者(れいじゃ)






■ほかの音数の季語の置く場所(記事リンク)





■音数から季語をさがせる本


12,500語の季語を、音数順に並べた本があります
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