509 1音の季語は、ここに置くと作りやすい

 

季語はそれぞれの音数ごとに、置きやすい場所がある

その場所をあらかじめ知っておくと、俳句を作る過程がずいぶん楽になる

 

 

1音の季語を使う場合は

上五・下五の中で使うと、俳句は作りやすい

 

↓上五

鵜(う)〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

 

                  ↓下五

〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇〇〇 / 鵜(う)〇〇〇〇

 

 

1音の季語の句を調べてみると分かるが、だいたい上五・下五に季語が入っている

 

例句

 

「疲れに」 水面(みなも)を均らす 夜空かな

の声に」 つながっている 非常口

の真似を」 して濡れている少年よ

暗く暗く水面に刺さる 「の形」

 

 

 

さらにポイントを言うと

上五・下五に季語を入れるときに、季語入りの5音の文章にすると良い

「疲れに」「の声に」「の真似を」「の形」の所が、それ

 

5音を作ってから、それに合った12音を後から作ると、作りやすいのだ

 

 

例えば

 

疲れに / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

「疲れ鵜に」という5音を作ってしまったら、その後に

疲れ鵜に、(何をしたの?何があったの)という所を、12音で考えればいい

 

 

の声に / 〇〇〇〇〇〇〇 / 〇〇〇〇〇

「鵜の声に」という5音を作ったら、その後に

鵜の声に、(何があったの?何を感じたの?)という所を、12音で考えればいい

 

 

 

 

 

1音の季語を先頭や語尾に持ってきて、残り16音の穴埋めをしてもいいが

相当、大変な作業になる

 

○○○○ / ○○○○○○○ / ○○○○○

 

なぜ大変か?

 

      

「鵜(う)」しか決まっていないと、書く内容が絞れずに、何を書いていいのか分からなくなるから

「鵜」だけでなく「鵜の声に」となっていれば、それだけで焦点が狭まるので、書く内容もおのずと見えてくる

 

 

      

「鵜(う)」しか決まっていないと、16音の穴埋めをしながら、さらに五七五のリズムを考えなければいけない

○○○○  ○○○○○○○  ○○○○○

      ↑         ↑

  この2カ所のリズムも考えなくてはいけない

 

 

もし「鵜の声に」と、5音が決まっていれば、穴埋めは12音ですむし、リズムも一か所を意識すればいいだけとなる

鵜の声に / ○○○○○○○  ○○○○○

               ↑

  上五は決まってしまったので、後ろのリズムを考えるだけですむ

 

 

 

 

初心者は、俳句を作る時に、いきなり完成形を目指してしまう

しかし、句を完成させるためには、「季語を置く場所」「五七五のリズム」「十七音の文字数」「詠む内容」など色々なことを考えなくてはいけない

それらを全て考えながら、いきなり完成形を作ることは、俳句経験者だって難しい

 

 

経験者の場合は

無意識の中で、今説明したことをやってしまっているのだ

1音の季語を使う場合は、季語入りの5文字の文章を作って、上五か下五に置いてしまっているのだ

 

それによって、もう

「季語を置く場所」は考えなくていいし

「五七五のリズム」を意識する場所は、2カ所から1カ所に減る

「16音の文」ではなく、「12音の文」を考えるだけでよい

 

だから、作りやすくなるのだ

 

 

 

 

1音の季語を使う場合は

季語を入れた5音を最初に作る

それから、残りの12音を作った方が、圧倒的に作りやすいのだ

 

 

 

1音の季語の一覧を載せたので、その季語で俳句を作ってみよう


 

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1音

鵜(う)、蚊(か)、蛾(が)

新年










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