500 俳句の鑑賞力を高めよう

 

 

俳句を始めたばかりのことは、人の俳句を読んでも理解できないことが多い

自分もそうだった

最初は、100句に1-2句くらいしか理解できなかったが

2年目くらいに100句に50句くらい分かるようになった

3年目には、100句に7080句くらい分かるようになった

 

その中で感じたことは、俳句の読解力を付けるには、とにかく一気に沢山の句を読むこと

俳句を浴び続けることが効果的ということだ

 

俳句を浴び続けることで得られる効果は大きい

 

一気に何百句と読んでいると、そのうち

「この句はここで一旦句が切れているのか」

「助詞を省略しているのか」

「音数を合わせるために、音読み(訓読み)で読ませているのか」

など、いろいろ分かるようになってくる

 

様々な俳人が、五・七・五に音数を合わせるために、色々な工夫をしているのが分かるようになる

工夫が分かるようになれば、次に同じ形で作られた俳句を読んだときに、すんなり理解することが出来るようになる

 

 

何百句と読むのだが

これは、一気に行った方が良いと思う

今日数十句鑑賞して、また2-3週間後に数十句鑑賞する。このようにだらだら鑑賞をしても、2-3週間前の句の形など大概忘れてしまっている

それではまったく意味がない

読んだ俳句の形が頭に残っているうちに、次々と俳句を鑑賞して「なるほど、この俳句はこういう風に作られているのか」と、違いを理解しながら進めた方が良い

 

できることなら、1週間をかけて、一気に何百句、何千句と読める限り、読んだ方が良い

読んだ後の俳句の理解力は一気に高まるはずだ

 

 

ちなみに、鑑賞するときに全ての句を理解しようとは思わなくていい

(そもそも初心者で、理解できないから、このようなことをやっているのだ)

読めない漢字や単語が出てきたら、飛ばして読んで一向にかまわない

漢字は読めても言っていることが分からなかったら、そのまま飛ばしていい

つまり、流し読みで良い

 

流し読みをしていると、直感的に、なんとなくこう「いうことを言っているのかな?」と感じる時がある

それを続けていると、「いうことを言っているのかな?」という感じが多くなってくる

そのうち「なるほど、こういう作りで、こう言うことを言っていたのか」と分かる句が多くなっていく

 

 

藤田湘子は、初学者は最低100冊の句集を読むことを勧めている

100冊も読むの?と思うかもしれないが、句集は1冊に100句程度しか載っていない

つまり、1,000句を読めばいいだけだ

小説を100冊読むより、はるかに楽だ

 

 

ただ、句集100冊など、図書館に行っても恐らく置いていないだろう

なので、句集ではなく、歳時記を1冊読んでも良いだろう

歳時記1冊で、30,000句前後の俳句を読めるはずだ。句集300冊分だ

 

 

とにかく、俳句の読解力が無い、と言う人は

騙されたと思って、大量鑑賞をやってみて欲しい

必ず、読解力が上がるはずだ