俳句は通常すべて挨拶といえます
自然を詠む場合は、自然への挨拶を込めて句を作ります
日常を詠む場合は、人間に対して「いいお天気ですね」「暖かくなりましたね」という挨拶を込めて作ります
ですから、わざわざ俳句を詠むときに「挨拶として詠んでいる」ということは言いません
しかし、それをあえて「挨拶句」と表現する場合があります
それは二つに分けられます
招待を受けた地や人への贈答として句を詠むもの
先人の句に敬意を表して、句を下敷きにして新しい句を詠むもの
前者は、句会に招待されて、初めてその地にいった時などに、その句会やその地に挨拶の意味を込めて、句会に関連すること、その土地に関連することを詠んで、相手に贈答します
後者は、先人の句を下敷きにして句を詠みます
同様に贈答の気持ちをもって、先人に敬意を表して詠みます
ただ、意識をせずに先人の句を下敷きにして作ってしまうことがあります
沢山の秀句を鑑賞すればするほど、無意識のうちの先人の句に似た句を作ってしまう確率は高まります
仮に作者が先人の句を知らずに作ったのだったとしても、それは挨拶句と言えるでしょう
挨拶句を作ることは難しいのですが、俳句観は広がります
また、新しい句会などに呼ばれたときに「挨拶句」をもっていけば、先方も喜んでくれます
挨拶句を作ったことのない人は、ぜひ挑戦してください


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