495 形容詞は、こう直そう

 

 

俳句では形容詞をなるべく使わない方が良いと言われる

大きな理由は「形容詞は心情を表す主観」だから

 

美しい、悲しい、儚い

これらの形容詞は、どれも主観だ

 

桜が散るのを見て、いくら「私は悲しかった」と言っても

聞いた人は「そうでしたか」としか言いようがない

読者は、自分で鑑賞して、悲しさを感じたいのだ

 

 

 

形容詞が全て駄目というわけではないが、多くが読者に届かない表現になりやすい

なので、ここでは形容詞を使ってしまったときに

「形容詞」を「名詞」に変えることで、問題を解決する方法を紹介する

 

 

 

形容詞を入れたベタな俳句

 

「糸桜 風に揺らぎて 美しき

 

 

「美しき」が形容詞なので、ここを直したい

直し方は簡単

形容詞の語尾を「さ」に変えると、形容詞が名詞に変わる

 

「美しき(形容詞)」 → 「美しさ(名詞)」

 

 

「糸桜 風に揺らぎて 美しき」 → 「糸桜 風に揺らぎて 美しさ

 

 

形容詞が名詞にしただけで、雰囲気も変わったと思う

 

 

形容詞の句を作ってしまったら、語尾を「さ」に変えることが出来ないか、確認してみよう

 

美しい、悲しい、儚い

    ↓

美し、悲し、儚