493 「・・・だから」俳句からの脱却

 

 

俳句では「・・・だから」という表現は控えた方が良いと言われる

○○ だから △△ した

という形だ

「だから俳句」などとも言われるが、このようなものは俳句というよりも、ただの説明や報告となってしまう

 

 

ただ、さすがに俳句の中で「・・・だから」という直接的な表現を使う人はいない

多くは、助詞の意味が「・・・だから」になっている句だ

 

 

早朝桜は光り輝きぬ

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早朝(だから)、桜は光り輝いていた

 

 

台風一家総出で非難した

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台風(だから)、一家総出で非難した

 

 

このような感じ

 

作者は意識して「だから」を避けているのだろうけれど、簡単に助詞が「だから」に変換されてしまう

 

日本では昔から文章を提出するときに、「○○ だから △△ した」というように、理屈の通るように書きなさいと言われ続けてきたから、俳句を作るときも同じように作ってしまうのかもしれない

 

 

句を作ったら、助詞が「だから」に置き換わらないか、確認する癖をもったほうが良い

 

 

もし「だから」に置き換わる句を作ってしまったら、視点を変えてみると良い

 

 

「早朝だから、桜は光っていた」ではなく

「早朝の桜は、○○のように光っていた」

「早朝の光る桜は○○だ」

という視点で詠んでみる

 

 

「台風だから、一家総出で非難した」ではなく

「台風にあおられながら、一家総出で非難した」

「台風の音に怯えながら、非難した」

という視点で詠んでみる