455 新仮名を旧仮名に変えてみよう

 

 

俳句を作っていると、新仮名(現在使われている仮名)と旧仮名(昔の仮名)が混ざってしまう人は多いと思います

例えば、新仮名であれば「食う」「笑う」「やわらかい」と書く単語も、旧仮名だと「食ふ」「笑ふ」「やはらかい」と書きます

俳句の中で良く見かける単語でしたら間違えることもないのですが、あまり使われない単語だと間違って新仮名で表記してしまうことがあります

 

俳句を始めたばかりのころ、私もそうでした

昔の俳句を見返すと、新仮名と旧仮名が混ざっている俳句が沢山あります

 

ここでは、新仮名の俳句を旧仮名に変えるさいに、どのように旧仮名の俳句に直していくのか、流れを見ていきましょう

流れが分かれば、ご自身の俳句を旧仮名に直すことも簡単にできるようになると思います

 

例えば次の句

 

「山ぶどう 光きらきら 並びけり」

この句を、新仮名と旧仮名の両方で表記してみます

 

「やまぶどう ひかりきらきら ならびけり」(新仮名)

「やまぶう ひかりきらきら ならびけり」(旧仮名)

 

赤い太文字部分が、新仮名と旧仮名では違っている部分です

 

 

 

この、新仮名から旧仮名に直す方法が分からなくて、みなさん悩まれているのだと思います

しかし、これは皆さんの持っている辞書で調べれば、簡単に直すことができます

 

まず「山ぶどう」を調べます

すると、「山ぶどう」の横にカタカナで「・・・ダウ」と表記されていると思います

これは「山ぶどう」の最後の「どう」が、旧仮名だと「だう」になる

つまり「山ぶどう」になりますよ、という意味です

 

 

 

次に「光」を調べます

この単語には何も表記されていないので、新仮名も旧仮名も同じ「ひかり」ということです

 

 

「きらきら」を調べます

「きらきら」の横にも何も表記されていないので、新仮名も旧仮名も同じ「きらきら」ということです

 

 

 

このように順番に調べれば、新仮名を旧仮名に直すことは簡単にできます

 

「一つ一つ単語を調べなければいけないの?」

「そんなの面倒だ」と思われる人もいると思います

しかし、実際には全ての単語を

調べるわけではありません

 

「山ぶどう 光きらきら 並びけり」

赤い文字の、は漢字で書くわけですから、わざわざ旧仮名を調べる必要はありません

調べる必要があるのは平仮名、もしくは送り仮名の付いている単語だけですので

「山ぶどう」「きらきら」「並ぶ」の3つだけです

 

 

このようにしてみると、旧仮名を調べる必要がある単語は、一句の中でも2~3個程度です

一句で使われている全ての漢字に送り仮名が無ければ、まったく調べなくて良いこともあります

どうでしょうか?

旧仮名に直す作業は、それほど難しくないと感じたのではないでしょうか

 

 

何回か旧仮名を調べていると、この単語の旧仮名はこれだな、と覚えてしまうので、数か月後には、一句の中で1~2個調べるだけ、というように調べる回数は減っていくはずです

最初は面倒に感じると思いますが、頑張ってください







 


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