455 俳句で旧仮名を確認する方法


俳句を旧仮名(昔の仮名)で作りたいけれど、間違って新仮名(現在使われている仮名)で書いてしまう。旧仮名を確認する方法がわからない
そのような方のために、旧仮名を確認する方法を3つ紹介します



「食う」の新仮名は「くう」ですが、旧仮名は「くふ」
「笑う」の新仮名は「わらう」ですが、旧仮名は「わらふ」です
この表記の違いを確認する方法は

①古語辞典で調べる
古語辞典で「食う」「笑う」をひけば、旧仮名で表記が違う場合は、その表記を確認することができます

注意点👆ただ、古語辞典は多くても収録語は4万語ほどです。主要な語を中心に掲載されているため、俳句で使われる特殊な語は掲載されていないことが多いです


②普通の辞書で調べる
普段使う国語辞典でも旧仮名は確認できます
国語辞典を調べてみると、新仮名と旧仮名で表記が違うものには、下記のように単語の傍に旧仮名が書かれています(赤い部分が旧仮名)

わら・う 笑う ワラフ

新仮名と旧仮名で表記が変わらないものは何も書いていません

注意👆辞書によっては旧仮名表記を省略していることもあるので、そのような辞書では確認はできません


③ネットの辞書で調べる
②をネットで行うだけです
「Weblio辞書」「goo辞書」 がおすすめです

注意👆 Weblio辞書は数百の辞書が横断検索できるため、調べたい単語が検索できる確率は高いのです。ただ、数百の辞書の中には旧仮名表記を省略している辞書もあり、その辞書で単語がヒットした場合、旧仮名は表示されません。旧仮名が表記していないから、「この単語は新仮名と旧仮名の表記が同じなのだな」と誤って認識してしまうことがたまにあります

注意👆 goo辞書は同じ横断検索でも、検索した単語と読み仮名を、別途で表記しているのか?Weblio辞書のような問題は無いように感じます。Weblio辞書に比べると検索辞書は少なくなります


この3つの方法で、大概は旧仮名を確認することができます
そうなると「俳句の一つ一つ単語を調べなければいけないの?」「そんなの面倒」と思われる方もいると思いますが、実際には全ての単語を調べることはありません
旧仮名だと表記が変わるものを確認するので、漢字の単語は調べる必要はありません

「 入学式 終えて子の目 笑い出す 」

この句であれば、「終える」「笑う」「出す」を確認するだけです
辞書で調べるときは単語の基本形(ウの段)で調べるため「終えて」ではなく「終える」で調べます。「笑い」ではなく「笑う」で調べます

調べた結果は、次の通りです
お・える 終える ヲヘル
わら・う 笑う ワラフ
だ・す 出す

ですので、俳句はこのように直します

「 入学式 終えて子の目 笑い出す 」 (新仮名)
        ↓
「 入学式 終て子の目 笑出す 」 (旧仮名)


最後にもう一つ
実は、新仮名と旧仮名で表記の変わる文字は決まっています
新仮名の以下の文字は、旧仮名で表記が違っています
ですから、この平仮名が出てきた時だけ、辞書で確認すれば良いということです
2文字、3文字はどれも「う」で終わっているのも特徴です

い、う、え、お、か、が、じ、ず、わ
いう、おう、こう、ごう、そう、ぞう、とう、どう、のう、ほう、ぼう、ぽう、もう、ゆう、よう、ろう
きゅう、ぎゅう、きょう、ぎょう、しゅう、じゅう、しょう、じょう、ちゅう、ちょう、ぢょう、にゅう、にょう、ひゅう、びゅう、ひょう、びょう、ぴょう、みょう、りゅう、りょう






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