378 俳句の切字「けり」とは?



俳句の切字「けり」について説明します


春の夜は桜に明けてしまひけり



この句では、最後の「しまひ」のところで「けり」が使われています

俳句で使われる切字の「けり」は、詠嘆(えいたん)を表す言葉になります
詠嘆というのは、物事に深く感動することです

つまり、上記の句では

夜桜を見ている間に、はや夜は明けてしまったのだなぁ
と、しみじみ感動しているのです


切字の「けり」は、連用形に付けて使われますので
「しまふ」の連用形である「しまひ」に「けり」が付いているのです


「けり」がつくことで、句が終わった後も
感動の余韻を残すことができます






切字の「けり」は、上五、中七、下五のどこに置いても上手くいきます

使って良い所
〇〇〇けり/〇〇〇〇〇〇〇/〇〇〇〇〇

〇〇〇〇〇/〇〇〇〇〇けり/〇〇〇〇〇

〇〇〇〇〇/〇〇〇〇〇〇〇/〇〇〇けり


多くの俳句では下五に「けり」を置いていることが多いと言えます
初学者はまず、下五から切字の「けり」を使い始めてはどうでしょうか