065 余情的な描写をする方法



「062 簡単な描写方法」でも紹介した、下記サイトですが

『場面の描写』が下手な作家に試してほしい、誰でもできる簡単描写

こちらで紹介されている描写の仕方を、俳句に置き換えてみましょう


①余情的な描写に必要なのは、「人」「物」「自然、環境」の三項目
②どの項目においても、“僕”との関係性を描くこと
この2つを守るだけで、余情的な描写をすることができます



「人」    =“僕”はもう少しここに居たいのに、椅子を立ち上がる君
「物」    = 止めたくて出した“僕”手に、ふれて転がるカップ
「自然、環境」=“僕”が君と出会った日も、今日のような梅雨の寒い日だった



自分と「人」「物」「自然、環境」との距離をうまく取りながら
それらとの関係性を書けば、余情のある景色を描写できます



この方法を俳句でやるときは、「人」「物」「自然、環境」のどれか一つに焦点を絞りましょう
そして、絞った対象との距離感をはかりながら、僕との関係性を描いていきます



では、季語である「蝶」でやってみましょう
蝶に止まって欲しくて”僕”は指を出したのに、”僕”の指から離れて蝶は、太陽の中に去ってしまった

指先を離れてゆくや夏の蝶