064 いろいろな描写方法



一口に描写といっても、描写は広義の意味であって狭義では「人物描写」「心理描写」など色々な「描写」が存在します
漠然と描写をしなければ、と思うのではなく
この句では「人物描写」、この句では「心理描写」をしよう、と細かく設定することで
より自分の表現したい描写ができると思います



様々な描写


感覚描写
対象から受けた直観的な感覚を重視した描写

客観描写
作家の主観を交えずに、観察したままを細かく、平明に描くこと

自然描写
自然をありのまま表現すること

心理描写
人物の心の微妙な移り変わりを細かく分析して描き出すこと

情景描写
物語の特定のシーンの光景や有様などに関する記述

外面描写
人物の行為や表面に現れた情態だけを描くことによって性格や心理を暗示・連想させる描き方

内面描写
人物の心理や感情などの心的状態を描くこと





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063 描写のメリットとデメリット

俳句では色々な先輩から「描写をしましょう」と指導を受けます
このように言われ続けると、描写は絶対無二の表現方法のように思ってしまいますが
描写にもデメリットはありますので、理解をしておきましょう


描写のメリットとデメリット

メリット
描写は説明よりも強く読者に伝わる
説明もしていないのに伝わってしまうという現象そのものが、読者に驚きを与える

デメリット
描写は読者に想像力の負担を強いる
読者に経験や想像力がなければ理解はされない
(つまり、読者の経験や想像力を考慮し句を作る必要がある)




描写にはメリットがある一方で、デメリットもあります
バランスを取りながら使用するのが良いでしょう